国際VHF無線を使う |
国際VHF機器がようやく使えるようになった。 総務省では、10月2日に改正法が公布された。 主な改正点は、 *総務省 船舶が任意に設置する安価な国際VHF機器の導入に伴う関係規定の整備 |
◆使用できる機器 国内用機器は、認可を受けたものとなる。 外国で購入したものは、別途検査を申請しなければならないようだ。 ◆使用開始の手続きは? 機器には、各地区の総合通信局ごとに使用申請書のようなものを提出しなければならない。 ネットからDLできて郵送での申請もできる 販売店が代行することが多いのではないか。当然手数料がかかるだろう。 ◆運用には資格が必要 無線従事者免許が必要 5W以下のハンディータイプは、3級。据え置き型25W以上には2級免許がいる。 つまらない講習に高い金と時間をとられるだろう。 現在、3級から2級にグレードアップするには講習時間の軽減が検討されている。 いずれ公布されるだろう。6時間ぐらいの講習に短縮される予定。 ◆DSC付機器の使用は柔軟に ●国際VHF無線機を使用するにあたっての申請書類については、こちらをご覧下さい。 |
参考までに 既に発売されているメーカーのハンディタイプ5Wの無線機では、2万円台となっている。 同型と思われる機器の米国WestMarineの販売価格では、 税込価格\21,000→ $189.99 USD 税込価格\24,000→ $199.99 USD となっている。 べつに宣伝をするつもりはないが、リーズナブルな範囲だと見える・・・。 総務省の検討会での答申が北米の安価な機器をと、なっているからでしょう。 発売元の但し書き:「国際VHFは免許及び開局申請が必要です。開局申請料は別途必要となります。」 |
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イージス艦と漁船の事故で明らかになった、海上船舶同士の交信の途絶状態を改善するための検討が、08年に総務省で行われて来た。 |
既得権を死守する方向への流れで、一時はどうなるかと思っていたが、急転直下、天の声でもあったのか、役所としては異例な、一歩踏み出した案に落ち着くことになった。 部外からの熱心な解放運動があったことを忘れてはならない(感謝)。 |
最終答申案に対する意見募集とその公示を経て、最終報告書が提示された。 |
結果公示案件名 | 「海上における船舶のための共通通信システムの在り方及び普及促進に関する検討会」報告書(案)に対する意見募集の結果及び最終報告書の公表 |
結果の公示日 | 2009年1月28日 |
案件番号 | 145207440 |
意見公募時の案の公示日 | 2008年12月27日 |
意見・情報受付締切日 | 2009年1月15日 |
所管府省・部局名等(問合せ先) | 総務省総合通信基盤局電波部衛星移動通信課海上係 (TEL:03-5253-5901) |
結果公示案件詳細 |
概略 どうなるのか |
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安価な機器が使用できる
○ |
北米で使用されている安価な国際VHF機器を使用できるようにする。![]() *これは大変結構なことだ。北米で販売されている機器は日本製が多いらしい。 *北米から購入して即使えるようになるように読めるのだが、そのあたりはいまのところ微妙。(図は総務省から拝借) |
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定期検査制度の見直し
△ |
検査が不要なものもできた。![]() マリンVHFの不人気の元凶だった検査制度が一部撤廃された。 |
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資格制度の見直し
× |
海上特殊無線技術士という長ったらしい名称だが、 3級で5Wから25Wまで出来るようにする。 2級者を増やす。 |
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評価 | 前にも述べたが、欲を言えばきりがない。まあまあのところに収まったというべきだろう。 マリンVHFの20万円もする機器を買えと、無茶苦茶なことを言っていたのだから大いなる前進といえる。 ただし、腑に落ちないのは、小型船舶の大半を占める漁船がそのままの状態に置かれていることだ。 |
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展開 | 1)09夏前に省令改正の手続き 2)09秋頃に実施(というのか公示というのか) というふうに進んで行くようだ。 今秋からは国際VHF無線機を晴れて使えるようになるかもしれない。 |
北米で使用中のものが即使えるとなると、どのくらいするものなのか? 参考までにWest Marineのカタログを覗いてみると。 何と$100を切るものもあるようだ。 |